2025年6月18日 17:06

2025年度 3Dデザイン部、新人研修を終えて!!


こんにちは、この春入社いたしました3Dデザイナーのもふです。

最近は6月とは思えないほどの陽気が続いていますね。
夏本番にはどうなってしまうのか、この先が思いやられます...。
皆さんどうぞ、体調にはお気を付けください!

xeenでは全職種共通の研修のほかにも、各職種別に基礎知識やスキルを身に付けるための新人研修が行われ、期間中は先輩方に教わりながら様々な課題に取り組んできました。
どんな研修が行われたのか、何人かの新人デザイナーの皆さんにお話を伺いたいと思います!

 

【自己紹介】

 あませいじん:オープンワールドゲームとキャラデザとMMDが好き。3度の飯と甘いものが何よりの楽しみ。
 メーンガネ:好きなジャンルの展示会に行くこと、猫カフェに行くことが好き。
 ネコラー:スプラトゥーンを全シリーズプレイしている。原石標本と猫が好き。
 ハム:マーベルの作品が好き。スパイダーマンが特に好き。
 タロウ:バイオハザード4とMMORPG全般が好き。趣味は映画鑑賞と料理作り。
 もふ:チョコと和食と辛い食べ物が好き。犬派でダックス二匹が愛犬。

 


【Unreal Engine研修】

もふ:あませいじんさん、よろしくお願いします。まずはUE研修の流れを教えてください。
あませいじん:よろしくお願いします!新人全員が3日間にわたってUE研修を受けました。
       1日目......UEやゲーム開発における用語、概念の説明、トゥーンシェーダーの作成
       2日目......ブループリントの基礎、入力制御や当たり判定のスクリプト、ウィジェット(UI)の基礎
       3日目......ポストプロセス、アニメーション、今まで作ったアセットを用いたミニゲーム制作
UE研修の3日間は特に脳に情報がギチギチに詰められていたことを覚えています。
もふ:特に苦戦したところはありますか?
あませいじん:スクリプト関係です。基本的なノードを知っておかないとクリアできない課題が多かったので、まずはノードを調べて理解するところから始めました。初めて知るノードばかりで難しかった反面、課題がクリアできたときは強い達成感があってとても嬉しかったです。

もふ:スクリプト、難しかったですよね...。私はついていくので精一杯でしたが、あませいじんさんは課題を完了させるのが早かったですね。
あませいじん:はい、高校で学んだプログラミングの知識のおかげで、スクリプトの仕組みを早めに理解することができました! 
もふ:プログラミングの知識があるとUEに関して有利に働きそうですね。あませいじんさん、ありがとうございました!

 


【Maya研修】

もふ:メーンガネさんには、Maya関連の研修について伺います。よろしくお願いします!たくさんあるのでテンポよくいきたいと思います!
メーンガネ:よろしくお願いします!

〇Maya基礎研修〇

もふ:Maya基礎研修ではどんな作業をしましたか?
メーンガネ:ツールのインストール方法、基本操作、命名規則など基礎的な部分を学びました。
もふ:感想を教えてください!
メーンガネ:学生時代に学んでいた部分もあれば初めて知ることもあり、大変勉強になりました。特に、命名規則の部分は学生の頃はあまり意識していなかったので、その重要性について学ぶことができました。


〇モデリング研修〇

もふ:モデリング研修ではどんな作業をしましたか?
メーンガネ:壺のモデルを制作し、UV展開まで行いました。
もふ:感想を教えてください!
メーンガネ:壺の形が曲線だったので、指定された少ないポリゴン数できれいな曲線を表現するのが難しかったです。また、便利ツールなどを教えていただいたおかげで、学生時代より効率的に作業できました。 

〇ジョイント・ウェイト研修〇

もふ:ジョイント・ウェイト研修ではどんな作業をしましたか?
メーンガネ:サンプルのモデルを参考に、ジョイントを付ける→ジョイントをラベリングする→ジョイントの方向を付ける→作ったジョイントでウェイトを付ける、といった流れでした。
もふ:感想を教えてください!
メーンガネ:私はジョイントの方向付けで苦戦してしまいました。ですが、つまずいたところを丁寧に教えていただいたので最後には理解できました。ウェイト研修では、補助ボーンにもウェイトをつけました。補助ボーンをあまり作成したことがなかったのでドキドキしましたが、完成させることができて嬉しかったです。

〇リグ研修〇

もふ:リグ研修ではどんな作業をしましたか?
メーンガネ:まずリグとは何か?について説明していただき、その後ジョイント・ウェイト研修で使ったモデルにHumanIKを付けました。
もふ:感想を教えてください!
メーンガネ:HumanIKでリグを付けたことがなかったのですが、動画と口頭で解説していただいたのでとても分かりやすかったです。HumanIKはFK・IKどちらにも切り替えられるのが驚きでした。
もふ:3Dデザイナーには欠かせないことを学べた研修でしたね!メーンガネさん、たくさんありがとうございました!

 


【ZBrush研修】

メーンガネ:もふさん、よろしくお願いします。ZBrush研修ではどんな作業をしましたか?
もふ:よろしくお願いします!ZBrush研修では、用意していただいたモデルをインポートするところから始めました。スカルプトした後、デシメーションマスターという機能でポリゴン数を削減し、エクスポートして完了です。
メーンガネ:特に苦戦したところはありますか?
もふ:今回の研修で初めてZBrushに触れたということもあり、操作が他のソフトと違いすぎてなかなか慣れませんでした...。ですが、後半は操作にも慣れてきましたし、スカルプト自体はとても楽しかったです!
メーンガネ:私もZBrushに触ったのは初めてでしたが、操作感は独特ですよね。研修で学んだ中で一番好きな機能はなんですか?
もふ:ディバイドという機能です。ポリゴン数を4倍にしてハイメッシュにしていく機能なのですが、ローポリゴンとハイポリゴンが行き来できてとても便利でした。
メーンガネ:ディバイドは使わない人はいないくらい便利な機能ですよね。もふさん、ありがとうございました!

 


【Substance Painter研修】

もふ:ネコラーさん、よろしくお願いします。SP研修ではどんな作業をしましたか?
ネコラー:よろしくお願いします!SP研修では、用意していただいたキャラモデルの服のテクスチャを作成しました。ハイモデルのベイクも行いました。
もふ:特に苦戦したところはありますか?
ネコラー:テクスチャを描き込んだレイヤーが多くなってくると、名称による管理が複雑になってしまい、どのフォルダにどこの描き込みをまとめたのか分からなくなることがありました。なるべくパーツごとにレイヤーをまとめ、名称に気を付けて作っていくことが大切だと感じました。
もふ:レイヤー管理について、参考にされたデータなどがあるのでしょうか?
ネコラー:はい。サンプルデータが配布されたので、そちらを参考にしました!また、サンプルデータに使用されているフィルターなどを解析して理解していくことで、応用も学ぶことができるバランスの良い内容だと感じました。
もふ:未経験の人でもしっかり学ぶことができる研修でしたね。ネコラーさんありがとうございました!

 


【Photoshop研修】

もふ:Photoshop研修について、続けてネコラーさんに伺います。よろしくお願いします!作業内容について教えてください!
ネコラー:用意していただいた樽のモデル、葉っぱのモデルのテクスチャを、Photoshopを使用して作成しました。配布されているサンプルデータをもとに、Base Color、MRO、Opacity Maskなどのテクスチャを作成し、書き出しました。

もふ:特に苦戦したところはありますか?
ネコラー:Photoshopでテクスチャを作る機会があまりなかったので、作成手順や機能の理解に苦戦しました。配布されていたお手本のデータを参考にすることで、何とか完成させることができましたが、まだ理解できていない点が多々あるので精進していきたいです。
もふ:普段はテクスチャの制作に、別のソフトを使用されているのですか?
ネコラー:はい、Substance Painterを主に使用しています。Photoshopはセルルックのテクスチャを作成するのに便利なので、Substance Painterと併用することで質の高いセルルック調のテクスチャが作成できそうだと感じました!
もふ:なるほど、ツールを併用することでクオリティを高められるかもしれませんね。ネコラーさん、ありがとうございました!

 


【3D応用研修】


もふ:新人3Dデザイナー全員で取り組んだ、応用研修について伺います。先輩方が作成したコンセプトデザインに沿ってアセットを作成し、それをプランナーが作成したUEマップ上で変更していく、という実践に近い内容の研修でした。それぞれ担当したところを紹介してください!
あませいじん:私は背景を走るねずみのモデリングを担当し、モデリングからテクスチャ、リギングまでを行いました。早めに案件に配属されてしまったので時間が足りず、アニメーションまではつけられなかったのが残念です。

ネコラー:私は戦艦のモデリング、テクスチャを担当しました。今回の研修では、細かい設定のミスやデータに出たバグの対処に時間を消費することがありました。設定の確認を怠らないことと、バックアップデータを取っておくことの重要性をより一層感じた研修でした。

メーンガネ:主に、マスターマテリアルの作成を担当しました。今回初めてUEを触ったので、少し不安でした。マテリアルについてわからないことも多々ありましたが、先輩方がわかりやすく教えてくださったので最後は完成させることができました。

もふ:プレイヤーである戦車のモデリング、レベルごとのテクスチャ4枚、マテリアルの作成を担当しました。実践に近い内容の研修だったため、先輩方に確認や進捗報告をするタイミングや大切さを学ぶことができました。

その他にも
ネコラー:がれき、立体のがれき、天井付近のパイプ、天井から垂れたコード、壁のタイル、壁の小窓
もふ:排水パイプ、排水パイプ内に配置する用のアセット(草、車、信号機)、壁に這わせる水道パイプ
などを作成しました。

 


【モーション研修】


もふ:ハムさん、よろしくお願いします。モーション研修ではどんな作業をしましたか?
ハム:よろしくお願いします!モーション研修では、
   ①ボールの重さ表現
   ②紙飛行機アニメーション 
   ③走りモーション
   ④攻撃モーション
   ⑤カメラ演出
上記5つの課題に取り組みました。
もふ:特に苦戦したところはありますか?
ハム:一番苦戦したのは、データ整理の部分でした。集団開発の場では、自分が作成したデータを先輩方がフィードバックの際に調整したり、外部の会社に渡すこともあります。そのため、レイヤーのマージやキーの削減などを行い、他の人にも見やすく分かりやすいデータにすることを意識しました。

もふ:3D研修でも、他人が見やすいデータ作りの大切さを教えていただきました。全ての職種に共通していることかもしれませんね!研修で良かった点はなんですか?
ハム:毎日1〜2回、フィードバックをいただける機会があることです。 自分では気付きにくいミスや改善点を指摘していただけたことで、理解が深まりとても勉強になりました。また、的確なアドバイスのおかげで、少しずつではありますが成長を実感できたのがとても良かったです。

もふ:たくさんフィードバックをいただけるのは良い環境ですね。ハムさん、ありがとうございました!

 

【モーション応用研修】

もふ:続けてハムさんにお聞きします。モーション応用研修の作業内容について教えてください!
ハム:モーション応用研修では、ドラゴンのモデルを使用し、5つのモーションを作成しました。
もふ:特に苦戦したところはありますか?
ハム:私はポーズを考えるのがあまり得意ではなく、ドラゴンのようにリファレンスが少ないキャラクターにはとても苦戦しました。
もふ:なるほど。クオリティを上げるために、どのような取り組みをしましたか?
ハム:時間をかけて何度も修正を重ねることで、初めの頃とは比べものにならないほどカッコよく、迫力のある動きに仕上げることができました。
もふ:手を抜かないことが大切なんですね。ハムさん、ありがとうございました!

 


【エフェクト研修】


もふ:タロウさん、よろしくお願いします。エフェクト研修ではどんなことをしましたか?
タロウ:よろしくお願いします!エフェクト研修では、ゲーム内でよく見かけるヒットエフェクトや斬撃エフェクト、爆発エフェクト、演出の際のエフェクトなどを作成しました。
もふ:特に苦戦したところはありますか?
タロウ:特に苦戦したところは、色相の部分ですね。フィードバックでは「色幅を広げてください」とよく言われました。いつもモノクロテクスチャを使っていて色相の表現がワントーンに見えていたのですが、少し相補的な色も入れてみたり、色相が豊かなテクスチャを乗算するだけでも見た目がだいぶ変わりました。最初はうまく出来なかったのですが、エフェクトを作れば作るほど、できるようになっていった気がします。
もふ:エフェクト制作は色の感覚も大切なんですね!一つのエフェクトを作成するのに、大体何日くらいかかりましたか?
タロウ:フィードバックの対応も含めて1日か2日で終えることができました。After Effectsでのテクスチャ作成方法をほぼ忘れてしまっていたので、テクスチャ作りには結構時間がかかりました。

もふ:私も学生時代に学んだのに、忘れていたことがありました...。今回の研修で改めて学び直せましたね!タロウさん、ありがとうございました!

 


【全体を通しての感想】

あませいじん:学生とプロの違いを実感しました。特に最初は「他の人が見ることを前提としたデータ整理」になかなか慣れず、無駄なものがたくさんあるデータを提出してしまったことが記憶に新しいです。他にも、分からないことはしっかり教えてくれるなど、問題を先送りにしないところにプロらしさを感じました。
今回の研修を担当してくださった方々のように、後輩からの質問に分かりやすい回答ができるように頑張っていきます!

メーンガネ:今回の研修で、学生時代では習得できていなかった知識や技術を学ぶことが出来て、楽しかったです。入社してから初めて触るソフトもあり、ついていけるか不安な部分もありましたが、わからないことを丁寧に教えてくださり、学生時代より成長することが出来ました。また、複数人とデータのやり取りを行うことが多く、学生時代では各々やっていた部分も、相手の立場を考えて共有していくことの大切さを学びました。

ネコラー:すべての研修において、データを共有して作業することが前提となっており、他の人のデータを編集することも多々あったので、他の人に伝わりやすいデータづくりはもちろん、先輩方やチームメンバーに質問するときに、状況が伝わりやすいように画像や動画を活用するなどの、情報共有先への気配りも大切になってくると感じました。


ハム:学生の頃は、1つの作品に対してフィードバックをもらえるのは2〜3回ほどでしたが、研修では1日に何度もフィードバックをいただける環境が整っており、自分の苦手・得意を早い段階で明確にすることができました。そのおかげで、次の課題作成の時に以前の反省をしっかり活かすことができました。また、周りには自分よりスキルの高い方が多く、良い部分は積極的に真似しながら自分のスキルとして吸収できるよう努力しました。学生時代とは違い、すべてを手取り足取り教えてもらえるわけではないため、「今、自分が何をすべきか」を常に考えながら動く意識も身に付いたと思います。


タロウ:専門学校時代に1年くらいUnreal Engineを触ったことがあったのですが、分からないことが多くて、最初の段階でも苦戦しました。学生時代から数学と物理が好きなので、案件の制作に入ったら今まで学んだ知識を活かして、カッコイイエフェクトを作れるように頑張ります!

もふ:初めて勉強することだらけで初めは不安もあったのですが、先輩方の丁寧なご説明のおかげで入社前に比べて成長できたと考えています。研修を終え今後は業務に入りますが、これまで以上に様々な知識と技術を身に付けられるよう精進していきたいです。



以上、新人デザイナーによる研修振り返りでした!
来年は後輩にしっかりと教えられるくらいにスキルアップできるよう、今後も様々なことを学んでいきます!